2017年9月25日月曜日

平和の道 アートストリート事業 感謝の集い

秋風が心地よい時節となりました、皆さんお変わりございませんか。
本日、皆さんからの寄付金を三村校長先生へお渡ししました。皆さんからの温かいご寄付金を賜りまして、誠にありがとうございました!


【校長室にて 三村校長先生と同窓会事務局の皆さん】

 同日行われた牛田中学校の壁画修復、平和の道アートストリート事業の感謝の集いです。吹奏楽部の生演奏をバックに校歌を歌いました。懐かしい気持ちと、母校を誇りに思うこと、こうして今、同窓会を通じて生徒さんや年齢を超えて同窓生の皆さんと繋がれる幸せを感じることができました。三村校長先生をはじめ、お揃いのユニフォームを着られた教職員の先生方の優しさや一生懸命さに心を打たれました。


【牛田中学校体育館にて】

 
 昭和36年4月に分離・開校した牛田中学校は、今年で55年目を迎えました。平成18年度、神田山に上がる坂道の法面に壁画を制作されましたが、この壁画の剥落がひどく、今、修復とともに新たな碧がを製作されておられます。同窓会、塗装業者のボランティアグループ"闘魂ペインターズ"さんの支援により、7月に洗浄と下地塗装を行うとともに、協賛業者を募ってペンキや刷毛、洗剤や養生物品の寄付など全面的な協力のおかげで、夏休みには「牛田山・全ての命の源である太陽」と「太田川の流れ・青空」の背景がほぼ完成することができていました。今後は、「平和と絆の花」を生徒の皆さん達が授業で描かれる予定とのことでした。




式典での三村校長先生のご挨拶は、参加者の心に響きました。多くの人達に支えられていること、先生方の気持ちが伝わってきました。ぜひ、同窓会のブログで紹介させていただきたいと思いお願いをしたところ、挨拶文をいただくことができましたので、同窓会事務局の皆さんの今日の活動写真とともに載せさせていただきまして、今日の報告とさせていただきたいと思います。




本校 創立五十五周年記念「平和の道 アートストリート事業」に関わってくださった方々への『感謝の集い』に当たり、ひとことごあいさつをさせていただきます。
本日は、大変 ご多用の中 広島市長 松井一實様をはじめご来賓の皆様においでいただき、ありがとうございます。また、多くの地域の皆様やPTAの皆様にもおいでいただき、重ねてお礼申し上げます。そして、アートストリート実行委員や有志として参加してくれた生徒の皆さん、ありがとう。

 皆様もご存じの通り、牛田中学校は昭和三十六年四月、旧広島藩主の所有地の一部を譲り受け、ここ神田山の中腹に広島市立幟町中学校牛田分教場として発足し、翌年四月に分離・開校いたしました。

これまで、地域や保護者の皆様に支えられ、生徒と教職員が一丸となり特色ある学校づくりが行われ、広島県内有数の伝統校として歴史が刻まれました。豊かな自然に恵まれ、太田川や美しい山並み、更には瀬戸内海を遠望できる中で、生徒は学び、これまで一万七千二百六十四名の卒業生が社会で活躍されています。本日、来賓でご出席いただいている松井広島市長様は、第六期生でいらっしゃいます。
 

今年度、修復に取り組んでおります学校の坂道の壁画は、平成十四年度と十八年度に描かれたものです。コンセプトは、「牛田・広島・平和」です。カープやサンフレッチェ広島、ほおずき祭り、宮島の大鳥居、原爆ドーム、アストラムラインなどが、温かく、力強く描かれています。しかし、十年余りが経過し、剥落が激しく、当時取り組まれた濱田元校長先生の発案でこの事業が始まりました。

「やりましょう!」と、決断はしましたが、百メートル余りの壁についたコケは誰がどうするのか、下塗りは、予算は、修復するのか、新しく描き直すのかなど、ここまでの道のりは、決して、平坦ではありませんでした。
しかし、こうした中で、改めて牛田中の素晴らしさとは何か、私たちは気づくことになったのです。それは、人の温かさであり、牛田中の歴史が育てた卒業生の皆様の深い母校愛でした。毎月のように開かれた会議には、濱田元校長先生をはじめ、同窓会の方々などが、意見やアイディアをだしてくださいました。

中でも、莫大な予算がかかることがわかり、思案に暮れていたときです。ほおずき祭りなどの牛田中学校ブースでは「創立五十五周年記念 壁画作成募金のお願い」の看板の下で、ヨーヨー釣りの代金を同窓会の皆さんが募金箱に入れてくださっていたのを拝見したとき、胸が熱くなりました。まるで、カープのタル募金のようでした。元気が出ました。



また、学校協力者会議では、「地域に塗装業者のボランティアグループがあるそうなので相談してみてはどうか」という一言をいただきました。早速、連絡をすると、「塗魂ペインターズ」の品川さんが、すぐに駆けつけ、趣旨に賛同し、「全面的に協力します」と、言ってくださいました。勇気が出ました。

そして、昨年、九月三十日には、フレスコ画で有名な日本芸術院会員・東京芸術大学名誉教授の絹谷幸二先生が来てくださり、「絵とはなにか、壁画となにか」というお話を全生徒にしてくださいました。そして、自ら 壁画をご覧になり、手で触りながら「これらの絵には、素晴らしい力や祈りが込められている。大切に受け継ぐべきだ」と、ご助言をいただきました。 
改めて、先輩方の素晴らしさを実感しました。

今年、七月には、「塗魂ペインターズ」の方々が中国地方の各地から駆けつけ、猛暑の中、壁の洗浄、下塗りをしていただきました。
汗が噴き出るほどの作業は、三日間、終日、続きました。高い部分も、足場を組んでいただいたおかげで安全に、安心して取り組むことができました。一夏かけて、美術部やボランティアの生徒や地域や卒業生の方々と、幾重にも、幾重にも色を重ね、牛田山、すべての命の源である太陽、太田川に続く青空ができたのです。この牛田山には、なんと大切な施設が沢山あることか一目でわかります。


皆様と一緒に、ここまでこれましたことは奇跡であり、牛田中学校の宝物となりました。
今日は、世界にたった一つしかない「平和と絆の花」を皆様に描いていただき、生徒は、十月に美術の授業で描き、完成となります。完成した十月末の道徳「心の参観日」にて、全校生徒と、本日の内容とこれまでの記録を振り返ることとしています。
このように皆様に支えられ、創立五十五周年を迎えられたことを、心から感謝いたします。改めて、「生きる力」とは、「生き合う力」であると実感しております。
皆様のご厚情を忘れず、これからも、ともに生きる街 牛田、平和の絆で結ばれた広島を 牛田中は大切にしてまいります。
引き続き、どうぞ、皆様のご支援とご協力をお願いし、あいさつとさせていただきます。
      
平成二十九年九月二十三日 広島市立牛田中学校長  三村 千秋


【 動画:牛田中学校 みんなで描こう!平和と絆の絵】

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